訪問歯科
訪問歯科診療部 河野香織
20年以上、在宅、介護施設、障害者施設などで往診をしております。近隣のケアマネジャーさんや医師、看護師、ヘルパーさんと連携をとり診療をしていきます。
また、歯科衛生士による口腔ケアや栄養士の資格のあるスタッフも在籍しておりますのでご相談ください。
もっと「歯や口の働き」に
注目しましょう!
以下の項目に当てはまると
口腔機能が低下しています
- 噛めない
- 噛む機能の低下
- 柔らかいものを食べる
65才〜要介護・認知症に
ならないために
歯があるのに、入れ歯が入っているのに、うまく噛めない
加齢とともに噛む力・舌の運動能力も低下していきます。
口腔機能低下症の検査をしませんか?
保険適用です。
毎日歩いて体操もする、デイサービスにも行って要介護にならないようにするなど、口の機能もトレーニングが必要です。
オーラルフレイルについて
オーラルフレイルとは
オーラルフレイルの症状(よく噛めない・食べこぼす・硬いものが噛めなくなってきた)は“老化のはじまりを示すサイン“として注目されるようになってきました。
健康と要介護の間には、筋力や心身の活力が低下する“フレイル”と呼ばれる中間的な段階があるとされています。その手前にある前フレイル期にオーラルフレイルの症状は現れます。
フレイルから続く要介護状態に陥ることなく、健やかで自立した暮らしを長く保つためには、この段階で早く気づき、予防や改善に努力することが重要です。
要介護にならないために、すこやかな「口腔機能」を維持する!
口腔機能が衰えると、話すことが減るだけでなく、栄養状態の悪化で筋肉がやせ、体力が低下して外に出かけることも少なくなってしまいます。
つまり 歯や口の働きは、「社会とつながる」ための重要な役割を担っています。
高齢者が「社会とのつながり」を失うと、まるでドミノ倒しのように心身の活力が弱まり、要介護になっていくことが明らかになってきました。
「口腔機能」に関心を持って、「社会とのつながり」も維持すること、そうしたことが要介護になりにくい体となります。
舌圧を鍛えた方が良い理由
このようなことはありませんか?
- ご飯を食べるとむせることがある
- 飲み物でむせることがある
- 食べ物が口の中に残りやすい
- やわらかい食事を好んでとる
このようなことがあれば、舌圧が低下しているかもしれません。
舌圧が低下していると誤嚥性肺炎や、十分に食べられずに栄養不足になるリスクがあります。
一度衰えてしまってからよりも予防することが大切です。
当院では舌圧を鍛えるトレーニングを提案しています。
舌圧検査をする方法
舌圧測定器を使い舌の力を測ることで、食べる・飲み込むのに必要な力が弱くなっていないかを知ることができます。
- 30kPa未満・・・
低舌圧の可能性あり - 20kPa未満・・・
食べ物を飲み込むことが難しくなる可能性あり
装置についた小さな風船を口の中で舌を使って押しつぶし、その時の力を測定します。
非常に簡単で、時間は5分程度で終わります。保険診療で検査が受けられますので、定期検診の際等にお勧めさせていただいております。
早期に舌圧の低下を予防し、肺炎など起こさない丈夫なお口の中を作っていきましょう。
嚥下内視鏡検査(VE)
鼻から軟かいチューブカメラを通して、
咀嚼(噛み砕き)や嚥下(飲み下し)を診る検査です
摂食・嚥下機能(食べる・飲み込む機能)に障害のある方、または障害が疑われる方に対して、安全な栄養摂取方法の確立を目的として摂食・嚥下機能検査を行います。
さらにその結果に基づき、安全な栄養摂取方法の設定及び必要な訓練の指導を行います。
検査には、施設や自宅で通常食べている食品を使います。口の動きや喉の動きが正常化どうかを確認します。さらに、食品を食べる様子を観察して、良く噛むことができているか、食品が誤嚥されていないか、喉に食品が残っていないかなどを確認します。
ご家族や関連の皆様と一緒に検査の画像を見ることもできますので、その場で、どんな形の食事が安全なのか、どんな食べていただき方が適切なのか、どんな栄養管理方法が適切なのかなどの相談ができます。検査機器は持ち運べるため訪問診療での対応が可能です。
使用する経鼻咽喉カメラ
鼻咽腔ファイバースコープは直径約3mm程度に鼻の穴から挿入し、鼻の奥・喉の形や動き、衛生状態、粘膜の状態、唾液貯留の有無、誤嚥や残留の有無・程度を調べます。
鼻の中を通るときに違和感や、わずかな痛みを感じます。検査にあたり、食事の制限などは必要ありません。
多職種連携とチームケア
訪問診療では、お一人の患者様に同時に介護・医療・福祉・保険の専門職が係りチームとなってサービスを提供する場面が多くなっております。
例えば摂食嚥下機能の維持改善を求める場合には、介護福祉士、医師、看護師、歯科医師、歯科衛生士、言語聴覚士、栄養士、社会福祉士などの職種による連携が求められます。当時は、患者様の状態に応じて、関連する職種のみなさまと緊密に連携をとり治療に当たります。